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物流の品質管理
- 物流
物流における品質とはどのようなものでしょうか。またその品質を維持・向上するためにできることはどのようなことでしょうか。
今回は物流における品質とその管理について取り上げてみます。
物流における品質の種類
お客様に安心して貨物をお預けいただき満足していただくためには、物流サービスの品質は大変重要です。私たちも日々品質の向上と維持について考え、改善活動などを行っています。今回は私たちが行っている品質改善のための日々の施策を少しご紹介したいと思います。その前に物流においての品質とはどのような種類があるかについてまず触れておきたいと思います。
【物流品質の主な種類】
①納期:顧客と約束した納期を守ること
②正確性:配送先ミス、中身違い、伝票記載ミスがないこと
③貨物品質:納品するモノに損傷や劣化などがないこと(温度管理、賞味期限管理なども含む)
④事故防止:労働災害、交通事故、作業事故などがないこと
⑤印象:ドライバーの応対など顧客へ与える印象がよいこと
⑥環境対応:排気ガス対策やエネルギー対策、廃棄物削減対策など、地球環境へ貢献すること
(出典:ビジネス・キャリア検定試験 ロジスティクス管理2級テキスト)
①~⑥に挙げられたような品質を向上し維持するためには、会社ぐるみで管理体制を整え取り組むべきであるのはもちろんですが、日々のオペレーションのなかでは些細なミスがトラブルを引き起こし、サービス品質を低下させてしまうこともあります。
物流の手配などの業務において、例えばこのようなミスはよく起こることではないでしょうか。
【起こりがちなミスオペレーション】
●正しく手配ができたと思いこんでいたが実は間違っていた。手配が漏れていた。
●伝票番号や管理番号などを入力ミスしてしまった。
●担当者が休暇や不在の際に引き継ぎができていなかった。
業務品質維持・改善の仕組み作り
しかし1日に何件もの処理をするなかで人が100パーセントミスを起こさないことは難しいことです。そこで事前にミスを見つけやすくしたり、ミスが大きなトラブルにつながらないようにする仕組み作りが重要になってきます。
実際に私たちが取り組んでいることをいくつか挙げてみたいと思います。
①ダブルチェックとなる仕組みづくり
②作業管理ツールを用いた自動化
③業務手順書の作成
④トラブルや事故の情報共有と注意喚起
⑤KPIの導入
ひとつひとつ簡単にご説明します。
①ダブルチェックとなる仕組みづくり
一つの業務を一人の担当者で最初から最後まで完結させないよう、他の担当者のチェックが入る手順を取るような仕組みを作っています。例えば依頼書の作成を担当者Aが行い、次に担当者Bが次工程でチェックの上依頼をかけるといった形です。また、オペレーション上重要な確認事項をあらかじめチェックシートとして作成しておき、担当者が紙にチェックをしながら工程を進めていきます。最終的には別の確認者がチェックシートと書類等の一致を確認してダブルチェックを行います。
②作業管理ツールを用いた自動化
お客様毎に手配の手順が異なり、ミスを引き起こす原因となることがあります。そのような手順への対策として、AccessやExcelのマクロを用いて手順に合わせた簡易ツールを作成し、手順の自動化をはかっています。マニュアル入力によるミスの防止と作業の効率化が図れます。
③業務手順書の作成
各担当者の業務を文書化し課内で共有します。担当者の急な不在などでもサービスの品質を落とすことなく継続できるようになります。また課内の業務を担当者間で理解しあうことで、お互いのミスが発見しやすくなります。
④トラブルや事故の情報共有と注意喚起
ミスや事故、クレームなどの情報を社内や課内で共有し、注意喚起を行うことで再発防止を努めています。
⑤KPIの導入
KPI指標を用いて物流品質を数値化し、可視化を行い問題がないかをチェックをしています。KPI指標については以前のブログで紹介しておりますので、ぜひご参照ください。
(ブログ:物流KPIで問題の可視化をしよう)
ISO9001の認証取得
また、JBLは品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001の認証を取得しております。ISO9001には品質管理システムの確立、文書化、実施、有効性を継続的に維持するための活動に関する要求事項が記述されています。ISO9001の認証を取得することで物流品質管理をより確実でクリアなものにしていくことができるかと思います。
JBLでは物流管理業務のアウトソーシングも承っておりますので何かお悩みがございましたらぜひご相談ください。