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物流豆知識:ホワイト国(グループA)とは

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日本の輸出規制

まずホワイト国(グループA)とは何かの前に、日本の輸出規制について触れておきたいと思います。
日本の輸出規制は経済産業省の管理下で【安全保障貿易管理】と呼ばれる管理体制に基づき実施されています。安全保障貿易管理は先進国を中心とした国際的な枠組みのなかで、国際社会と協力して行っており、規制内容については先進国がほぼ足並みをそろえたものになっています。その目的としては武器や軍事転用可能な貨物・技術が、我が国及び国際社会の安全性を脅かす国家やテロリスト等、懸念活動を行うおそれのある者に渡ることを防ぐためとされています。

参照:経済産業省【安全保障貿易管理】ホームページ

リスト規制とキャッチオール規制

日本の輸出規制は大きくわけて二つの柱があります。
一つ目はリスト規制と呼ばれる規制です。これは輸出される貨物(技術)が武器や軍事転用が可能となるような機能やスペックを有するかどうかに着目した規制です。
二つ目はキャッチオール規制と呼ばれる規制です。これは輸出される貨物(技術)の使用者や使用目的が軍事転用などの懸念があるかどうかに着目した規制です。


  • リスト規制---貨物や技術の機能や性能(スペック)に着目した規制

  • キャッチオール規制---最終需要者や用途に着目した規制


貨物(技術)を輸出する場合、まずその製品や技術がリスト規制に該当するかどうかを確認する必要があります。この確認の結果、リスト規制に該当する場合は経済産業省の輸出許可が必要です。
そしてリスト規制に該当しなかった製品や技術(非該当品と呼ばれる)について、上記で二つ目に挙げたキャッチオール規制の確認を行う必要があります。このキャッチオール規制の確認に関わってくるのがホワイト国(グループA)です。

ホワイト国(グループA)とキャッチオール規制

ホワイト国(グループA)とは、輸出貿易管理令の別表第3に指定された27国で、これらの国々は国際的な枠組みのなかで輸出管理が厳格に行われている国々とされています。そしてホワイト国(グループA)はキャッチオール規制の対象外とされております。(リスト規制は対象)。
つまりホワイト国への輸出に関してはリスト規制で非該当と確認ができれば、キャッチオール規制(最終需要者や用途)の確認は不要となります。

◆グループA(旧ホワイト国)27国◆(2024年3月現在)
アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、カナダ、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、大韓民国、ルクセンブルク、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国、アメリカ合衆国

ホワイト国(グループA)除外に関する輸出業務における影響

ではグループA(旧ホワイト国)から除外される国があるとすれば、輸出についてどのような業務上の影響があるでしょうか。
非グループA(非ホワイト国)に必要となるのは、キャッチオール規制の確認です。その貨物(技術)の最終需要者や用途において、大量破壊兵器の開発等に使われることがないことを確認する必要があります。そして業務上特に重要なのは、確認したエビデンスを残しておくことです。

(2024年3月追記)
2019年8月、韓国がホワイト国から除外となりましたが、その後2023年7月にグループA(旧ホワイト国)に再指定されています。


上記のグループA(旧ホワイト国)のリストをみていただくとわかりますが、日本から製品が輸出されることの多い中国や台湾、タイといったアジアの国々も非グループA(非ホワイト国)です。ですので、こういった国々へ輸出される場合は同様にキャッチオール規制の確認が必要です。
輸出を行う企業はこういった規制について理解し、社内でルールを定めて運用していく必要があります。
これを機にグループA(旧ホワイト国)やキャッチオール規制についての理解を深め、輸出業務の管理や運用について見直してみるのもいいかもしれません。

JBLでは輸出入管理サービスにおいて輸出法遵守の管理についてもご支援しておりますので、お悩みがございましたらぜひ一度ご相談ください。